NHL:選手とホッケーパックのトラッキングのテスト実装を開始

情報元:https://www.sporttechie.com/nhl-puts-puck-and-player-tracking-technology-to-test-in-las-vegas/

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CES開催でラスベガスが騒然とする一方で、NHLは秘かにパックと選手の追跡システムのテスト実装を行っていた。昨年、毎秒200回のパックの追跡の実現を目指している事を発表した同リーグは、更にその後、精密な選手の追跡システムの導入に向けて戦略を練っていた。そして先週、同リーグはRFID追跡システムメーカーのジョグモー社と、リーグの有力なベンダー候補として提携している事を発表した。これまでラスベガスのティーモバイルアリーナにて二回のレギュラーシーズンゲームで同社システムの実装を行い、いずれもパックと選手の双方から毎秒180回のリーグ公式データを抽出している。NFLと提携するゼブラ・テクノロジーズ社を含む数あるNHLの追跡システムにおけるベンダー候補が混在する一方で、その精密さと追跡チップの組み込まれたパックの開発技術が高く評価されているジョグモー社は最も有力な候補として注目されている。NHLのデビット・レハンスキー氏は同社を、「精密さもさる事ながら、破壊不能で氷点下に耐えられ、尚且つ実用性のあるパックの開発を実現してしまう素晴らしい技術を持っている。」と高評価している。また、同リーグはレギュラーシーズンとして二度目のテスト実装にあたる今月10日、ラスベガスゴールデンナイツ対サンノゼシャークス戦に六つのベンダーを招いた。各ベンダーは、このリアルタイムの追跡データを組み込んだ自社のサービスを通してファン体験にもたらす新たな価値の可能性を披露した。今回、試合中に紹介されたサービスはスポーツ賭博からVR/ARの要素を含めた物等、多岐に渡っている:

1.ヴィザート社とそのパートナー企業アスタスメディア社のケース

リンク上の選手のスピードをリアルタイムに測定し、ビデオボード上の選手の頭上にポップアップでスピードを表示した。また、試合中に集めたデータの統計を元に、選手のトップスピードをリーダーボードに表示した。

2.ビヨンドスポーツ社のケース

同社が開発したバーチャル上のアリーナとVRヘッドセットを連動させ、リンク上のアクションを再現した。毎アクション後、ファンはVRヘッドセットを着用し、リンク上の選手の視点からアクションを体験する事ができた。

3.ジーニアススポーツ社のケース

アイスホッケーの公式データを元にモバイルスポーツ賭博のプラットフォームを開発した同社は、ゲーム内のリアルタイムの予測を通してファンに高度なビジュアル体験を提供した。また同社は、バナー広告やプッシュ通知等のモバイルマーケティングを通してファンの参加を促した。

4.WSCスポーツ社のケース

独自のアルゴリズムで識別した試合中のハイライト等を元に、動画を使ったスポーツ賭博を紹介した。

NHLは上記ベンダーのデモンストレーションを通してマーケティングにおける新たなアイディアの考案と同時に、新規提携先の発掘も期待している。また、水面下で行われた二度のテスト実装の結果を踏まえ、同リーグは今月25日のNHLオールスタースキルズと26日のNHLオールスターゲームで、リアルタイムのパックと選手データを取り入れたNBCとロジャースによる公式な試合のテスト放映を開始する事になっている。これらリアルタイムデータを活用した物語を作り、既存のファンの参加を促進させると同時に、新規のファンベースを構築する事が同リーグの最終目標だという。今後のNHLは、トラッキングテクノロジーの導入で、マーケティングツールと分析ツールとしての相乗効果が期待できるだろう。